報道価値を重視した応募で利用3ヶ月にして掲載7件。 メディアは仲間、共に社会課題解決への情報発信を続けたい。
2020年に銀座アイグラッドクリニック開業。翌年に医療法人化。美容皮膚科クリニック経営の傍ら、研究・開発にも注力。同時に医療コンサルティングも行い、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのコミュニティアンバサダーをも務める。
一貫して医療の本質を追及する院長の乾雅人氏は、医療の常識を覆したいのだと語り、自ら旗手となり社会への情報発信を続けている。同氏は2022年2月にメディチョクを導入すると瞬く間に多数のマッチングを成立させ、3か月目にして既に7度のメディア掲載を重ねた。その秘訣や今後を見据えた社会観を伺った。
▶︎日本の医療を救いたい
– 先生のご経歴についてお聞かせください
乾院長:私は医療一家の次男坊として生まれました。絵に書いたようないい子ちゃんで5歳ぐらいの時に、とりあえず東大医学部に行って医者になって日本の医療を救うんだという思いがありました。ところが、大事なものを大事にしたいだけなのに財源の不足だとか行政、政治的な要因もあって頑張れば頑張るほど報われないということに気づくわけです。私は本当の意味でそれに気づくのが早かったと思います。
▶︎大切なのは価値を提供するという姿勢
– 先生のこれまでの広報活動を教えてください
乾院長:クリニックのお客様で広報の方がいらっしゃるとよく相談していました。またとくにSNS発信は面白くなるよう心がけています。というのも真面目なだけでは世の中を救えないと気付いたからです。以前、臓器移植についてのクラブイベントがあったんです。もともと懐疑的だったのですが、結果クラブイベントは影響力があり若者に広まったんです。このとき伝え方の大切さを学びました。
– 従来の広報活動での課題を教えてください
乾院長:相手の顔がわからないことです。読者層というのは媒体ごとに違いますし、言いたいことが記事になるわけでもない。結局のところ媒体がどういう思考で記事を書くかによります。メディアにとっても情報発信はビジネスなので読者に価値を提供しないといけません。何が響くのか、テレビのディレクターが何を求めているのかが分からないから聞くしかないんです。
メディチョク:価値提供というお話がありましたが、乾院長がメディアに受けていらっしゃる理由ってそこなのかなと思います。
乾院長:メディアにとっては(価値が低い情報を掲載したいのであれば)お金を払ってよと、なりますもんね。私自身、メディアというのは一緒に世の中を良くするために頑張る仲間だという考えなんです。そういう意味で価値ある情報を提供しないといけないですね。
▶十日でYahoo!ニュースに掲載
– メディチョクを使ってみようと思ったきっかけはありますか
乾院長:ツールを使い分けようという考えがあったからです。男女関係に例えると、仲人と結婚相談所とマッチングアプリは使い分けて良いじゃないかというような感じですね。メディチョクはマッチングアプリみたいな発想で新しいなと思って試してみました。当初は半信半疑だったんです。マッチングアプリもハイスペック男性と出会えるなんて言うけど本当かどうかわからないですよね。でも実際に十日でYahoo!ニュースに載れた時は嬉しかったです。
▶広報の一番の目的は採用
– 先生にとって広報の立ち位置はどこになりますか
乾院長:経営の一種ですね。自分の中で複数のチャネルがあってそれを合わせるのが経営者です。オーケストラの指揮者と同じですよね。たとえば、人事の人材採用もそうですし集客も広報も、事業改善も。いろいろなものがあるじゃないですか、最低でも5〜7のチャネルがあると思うのですがその使い分けですね。
– 医療機関にとって広報は重要だと思いますか
乾院長:正直、広報は重要だと思います。なんなら広報しかないと思っていますよ。広報の目的は顧客集めというより、スタッフ集めだと思います。インナーブランディングの部分ですね。基本的に経営者の仕事の7割が人事、3割が財務っていうじゃないですか。財務がクリアになったら残りの3割は広報になると思います。うちのスタッフのための広報なんです。なんでかというと私があまりにエキセントリックなので、私ひとりだとだめなんですよ。
– メディアに出ることで患者様の反応はありましたか
乾院長:ありますよ。権威性や信用の面だけでなく純粋にホームページのアクセス数も増えますよね。店内POPでお知らせしたり、記事を見ましたというのがコミュニケーションツールになることもありましたね。
▶メディアは共に世の中を良くするために頑張る仲間
– メディアに取り上げられる秘訣は
乾院長:報道価値があることは前提です。でも良い情報だから取り上げられるだろうという考えは、相手にフォーカスがいっていないんです。良い情報だと言っている段階で自分ありきです。本当は相手の需要に合わせるための引き出しを用意しておくことしかできないんです。
ダイヤモンドって、石があればそれで良いのではなくてカッティング技術を競いますよね。それと同じで、メディアの切り口を知ると、なにが社会に求められているのかというヒントを得られる。そうすると医師が公衆寄りになって社会の役に立てると私は思います。
▶広報は広告の価値をブーストできる
– メディチョクをどのような方におすすめしますか
乾院長:一言でいうと「初めての広報」におすすめじゃないですかね。情報に報道価値があるのかとか、そういう考え方を持つためにも初めにメディチョクのセミナーに参加されたら良いと思います。これからは顧客集めというよりスタッフ集めのための広報になると思います。世の中が変わってきていて、AIやDXを推進すればするほど人の価値って上がるんです。従業員の採用、特に良い人材の採用に関しては広報がないと絶対できません。
広報は基本的には広告の価値をブーストできるものだと思います。より時間短縮もできます。お金が潤沢にあるんだったらお金で解決しても良いと思います。でも、男女関係だってお金を持ってるからお付き合いしているというよりも、あなたと才能に惚れてお付き合いしているという方が良いじゃないですか。
▶医療の常識をひっくりかえしたい
– 先生の今後の展望を教えてください
乾院長:医療の常識をひっくり返したいですね。医師という属性集団を動かしたいです。端的に言うと医学部教育を変える。そのために、少なくとも医療従事者の思考回路をかえるっていうのはありだと思うんですよ。
乾氏Twitter https://twitter.com/igladclinic